2014年1月31日金曜日

病名:直腸カルチノイド

投稿しようか悩んでいましたが、自分の覚えの為にも投稿しておくことにしました。
以下おそらく長文でダラダラと書いて行くことになると思うので、適当に読み飛ばして下さい。

①人間ドック~再検査
事の発端は2013年10月に診てもらった人間ドックの結果から・・・。
郵送されてきた検診結果に、上の画像のような文章が・・・。
同封されていた紹介状にも「大腸癌(の疑い)」と記入されているではないですか。
数年前にも、直腸のポリープ痕が見つかっていた為、今回もその程度だと思い
「仕事に時間の余裕が出来たら再検査に行けばいいや」
「まあ、この歳になれば、とこかしら引っ掛る所もあるわな」と気楽に考えていました。
ところが、同じ時に人間ドックを受けた妻も別件で再検査となり、
同年12月初旬に夫婦そろって再検査を受けました。
 
再検査時、見て頂いた医者先生に、
過去にポリープ痕が有った事を伝えると、
「ドックの触診で、堅いか、柔らかいかで状況は変わってきます」
「念の為、内視鏡検査をしましょうか」
「ポリープだった場合はその場で処置する事も有ります」との事。
私も「お願いします」と返事をしながら、心の中では、
「ああ、また下剤か」と。
実は、私、下剤が苦手。普段から便通は良い方で、下剤なんて検査の時しか飲んだ事無く、
飲んだ後のお腹のゴロゴロ感がもう不快で不快で、なぜに無理矢理出さなくちゃならないのか?
 
内視鏡検査日は12月中旬に決まり、検査2日前より夕食後の下剤を飲み始めいざ検査日
「では、この下剤を頑張って飲んでください」と看護師から渡されたのは、
なんと2リットルもの謎の液体、容器には「経口腸管洗浄剤」なる文字が・・・。
どうやら、体内に吸収される事が無いらしく腸内を洗い流す事が出来るらしい。
でも2リットルって・・・。
「2時間程で飲みきって下さいね」と笑顔で言われても・・・。
まずは一気に1リットルを飲んだ所が限界、「やばい無理しすぎた、口開けたら戻しそう」
「ちょっと気分転換に歩いてきます」と院内を散歩していると、ゴロゴロキター。
トイレに直行し、後は飲んでトイレの往復を繰り返すこと1時間。
やっと飲みきった。が、お腹はゴロゴロ。
その後1時間、院内のトイレ一室を勝手に貸切状態にしてしまい全て出しました。
出し終わる頃には、やや黄色み掛った液体のみが出るだけで、
「おお、腸内が綺麗になったんだ」と妙な達成感も感じる事が出来ました。
 
肺の内視鏡検査は以前受けた事があり、つらく、涙と鼻水が止まらなかった事を覚えています。
大腸の内視鏡検査は初体験で、どんなつらい仕打ちが待っているのかとドキドキしていましたが、
いざ検査が始まって見ると意外とスマートで、自らモニターを見る余裕も有りました。
お尻からカメラが入ってすぐの腸壁にポッコリと膨らみがあり、数枚の写真を撮影していた為、
「ああ、これの事か」と直感的に感じましたが、素人目には大きさ等は分かるはずも有りません。
 
普段から「おなら」がよく出る私ですが、カメラが奥の方まで入ると、
先生に「おならをして下さい」と言われても、どうやって、おならをしていいのかわからず、
お腹がパンパンに張るばかりで、辛いの何の。モニターを見る余裕もなくなり、
「お腹を自分で押して下さい」と言われ、言う通りにすると「ブー」
おならのコツがわかり、先生に向けて連続放屁。
すると、先生も「上手におならが出来ましたね」と、初めておならをして褒められました。
 
カメラが入り口付近まで戻った所で、先ほどの膨らみを再度撮影。
次に何処からか青色の液体がピュピュッと出てきて再度撮影。
今度はカメラの下から小さいペンチがニョキッと出てきて膨らみを摘む事2回。
血が出て来ましたが不思議と痛くなく、「細胞採取かな?」などと思いながら、
「これから処置するのかな?」とモニター見ていると検査終了。
違和感を感じながら後日検査結果を聞く事に。
 
 
②病名告知~再々検査
数日後、朝一で検査結果を聞きに行くと、先日の画像がパソコンのモニターに出ており、
先生は何やら難しい顔をして、「カルチノイドですね」と一言。
その後、言葉を選ぶようにカルチノイドの説明をして頂けました。
・とても珍しい病気である事
・ポリープや癌と違い、粘膜下層に出来る腫瘍である事
・原因ははっきりしておらず、神経から出来たと言われる腫瘍である事。
・今は小さくても、今後大きくなったり、転移して癌になる物もある事。
・深さがリンパ節まで達している場合、外科処置となる事。
・良性、悪性とかの問題ではなく、早めに取った方が良い事。
 
後日「カルチノイド」で検索しましたが、ネット上でも同じようなことが書かれていました。
 
私の場合、今は5mm程度で、この大きさなら内視鏡の切除術で処置出来るらしく、
切除前程の検査を今後行っていく事を教えて頂けました。
・超音波内視鏡検査
   →カルチノイドの大きさ深さを測定する検査
・注腸透視検査(バリウム)
   →切除後カルチノイドの有った場所が分からなくならない様に場所を特定しておく検査
・CT検査
   →私がリンパも調べて欲しいとお願いして、追加して頂きました。
 
これらの再々検査でまた下剤を飲む事になるのかと思い、
「超音波内視鏡検査で大きさ深さが分かったら、その場で処置出来ませんか?」と尋ねると、
「使う機械が違うので、同時には出来ません」と言われ、最低3回の下剤確定となりました。
 
時は2013年の年末、世の中がクリスマスで盛り上がる中、検査食の「サンケンクリン」と、
2種類の下剤、そして、例の2リットルの洗浄剤「ニフレック」がクリスマスディナーとなりました。
この「ニフレック」もとは散剤、つまり粉で、自分で水を入れて飲む物。
ポカリスエットの対角線上にある物かと。ポカリの水分補給に対し一切吸収されずに排出なんて、
しかも、出し切った後の達成感、癖になりそうです。
 
まずは超音波内視鏡検査から・・・。
前出の内視鏡はミニチュアペンチがカメラの下から出て来ましたが、
今度はオシャレなペンが出てきてクルクル回転しています。
外部のスイッチ操作でレントゲン画像に切り替わり、腫瘍の大きさ深さが分かりました。
大きさは6mmで深さもリンパまで達していなく、当初の予定通り内視鏡での切除が行える様です。
 
日を改め、再度下剤を飲み行った注腸透視検査(バリウム)は、
人間ドックで行うお尻からバリウムを入れて撮影する物で、
注入口が肛門から抜けない様に膨らませるのが痛くて痛くて。
バリウム注入後、あっちこっち向きを変え、ロボットアームでお腹を押され、結構ツライ。
 
CT検査も初めて経験しましたが、血管に造影剤を入れた時、「体が熱くなる事があります」
「熱くなったら、教えて下さい」と言われていましたが、
「キンタマの裏が熱いです」なんて言えませんでした。
 
ここまでの各検査を年内に実施し、その結果は年が明けてから教えて頂けました。
 
 
③検査結果~切除術
2014年1月初旬、昨年の検査結果より、
腫瘍の大きさは6mm程で内視鏡の切除術で処置出来る事を確認し、
同月中旬、切除の3日前に入院。
 
またもや、2日前から夕食後の下剤、
そして、前日21時より絶飲食。
切除当日午前中に「ニフレック洗浄剤」
もう慣れた物で、30分で2リットル飲みきり、全て出し切っての達成感は快感です。
その後点滴開始
午後からの手術で、術後は絶対安静、ベット上での起き上がりも禁止を伝えられ、
安楽尿器にするか、カテーテルにするか聞かれました。
カテーテルの経験が無い私は迷わず安楽尿器を選択。
看護師さんからは、カテーテルを進められましたが、チンコの尿道へ管を通すなんて・・・。
 
病室からはストレッチャーにて手術室へ移動し、心電図、血圧計を付け、
いざ手術、手術用のモニターは検査のそれとは違い、我家のTVより大きいモニターでした。
「またモニター見れるかな?」などと思いながら、横になって待っていると、
「では、鼻にチューブ当てます、眠くなりますよ」と言われたのを最後に、
次に見せられたのは、
「切除終了しました、これがそうです」と10mm程の黒いプルプルしたゼリー状の物体。
一部ピンク色の所があり、「ここが腫瘍です」と。
 
そうなんです、寝てしまったのです。
どんな機械を使うのか、どうやって処置するのか、まったく見れませんでした。
腫瘍自体の写真も取れず、ポヤンとした意識のまま、病室へ戻して頂き、
2名の看護婦さんで、ヨッコイショとベットへ移動、決して軽くない私ですが、さすが慣れてますね。
 
絶対安静もその日の夜には解け、結局安楽尿器も使うことなく、トイレに行きビックリ。
真っ赤な鮮血がお尻から・・・。
まあしょうがないですね。
 
④術後~退院
翌日、朝6時頃にもトイレに行くも、便はまだ血のみでしたが、9時には何も出ませんでした。
「点滴がいつまで続くのか?」「点滴中は絶飲食なのだろう」と、空腹感もピークを迎え、
眠れない夜となりました。
 
術後2日目朝、点滴も無くなり、そろそろ絶飲食解禁か?と淡い期待の中、
看護師さんが持って来たのは2本目の点滴
しかも、同じ大きさ。
この時点で今日も絶飲食覚悟しました。
まさか、私がスタンド使いになるとは、スタンド名は「イエローソルデム」
技名はもちろん「カルチノイド」 スタンド効果は「空腹感を与える事」www(泣
この日の夕方、先生より「明日から食事再開しますね」と言われ、そりゃあ嬉しかったですよ。

術後3日目朝、食事が運ばれてきました。
食事の内容までは聞かされていませんでしたが、「お粥」と自分で決めつけていましたので、
別にショックは受けませんでしたよ。
ちなみに茶碗にはちゃんとお粥が入ってます。
60時間ぶりの食事は、何であれ美味しい物です。
食事後、点滴も無くなってきた為、入院中初のナースコール。
これで、イエローソルデムの能力解除かと思いきや、看護師さんが持ってきたのは、
マジか?の3本目。
量も半分になっていたし、これで最後という事なので・・・。
この日の昼食。
ここは少し期待したが、やはりお粥だった。
て事は、夕食も・・・。
はい、お粥。食事が出来る事だけでも幸せです。
この頃には、点滴も終わり、自由に行動出来る状態に。
点滴の針が外れた時は、思わず看護師さんをハグしそうになりました。
トイレも問題無く血も出ない。先生にも「明日退院ですね」と言われ、順調な回復。

で、退院する日の朝食
ちゃんと白米でした。


今回、切除したカルチノイドの検査結果を後日聞きに行く事になっています。
まだ若干の不安があるものの、もともと楽観的な性格の私ですので、
あまり考え込まず、与えられた状況を楽しむ事を第一にしていこうと思います。



 

2 件のコメント:

  1. 検査結果を聞いてきました。
    全て切除出来ており、陰性とのこと。
    念のため、半年後に内視鏡検査を行い、
    その後は1年毎に検査をしていく予定。

    大事に至らず先ずは一安心。

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  2. 経過観察のみで良かったですね。
    パンキャンホームページから、カルチノイド(今は神経内分泌腫瘍という)の患者さん対象のアンケートに参加できます。まだでしたら、是非お願いします。 しまうまねっと受付係

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